ノイズに惑わされていませんか？

米国大統領選挙の動向について、連日報道がされており、多くの専門家が独自の見方を披露しています。日本では最近、衆議院選挙がありましたが、「『選挙は買い』崩れた衆院選」など投資家を煽るような報道がされていました。

今回はメディアの情報（ノイズ）に惑わされることのリスクについてお話しします。

８月の株式相場急落時に投資家がとった行動とは

8月5日の日経平均株価急落時には「史上最大の大暴落」、といった見出しが、ニュース番組やネットの記事に溢れ、さも世界恐慌が始まったかのような報道がされていました。8月７日の国内公募の追加型株式投資信託は1500億円超の資金流出超過（ＱＵＩＣＫ資産運用研究所の推計）となり、大げさな表現の報道を受けて慌てて売却した投資家が多かったことがみてとれます。

結果的に8月中の日経平均株価の月間騰落率は1%強の下落にとどまっており、ノイズに惑わされて慌ててポートフォリオを見直す必要はなかったと言えます。

予測して『当てる』ことの難しさ

それでは、関連情報を集め、大統領選挙の当選者を予想できたとして、米国株式の個別銘柄で利益を得られる可能性はどれくらいあるのでしょうか。
次の図は、必要な項目を予測できた場合に利益を得られる可能性をチャート化したもので、すべてをクリアする 成功確率は5割を下回りそうです。

勝利する政党と、それに伴う米国経済の行く末について様々な予測がされていますが、長期で見れば大統領選挙の結果に関わらず米国の株式市場はずっと右肩上がりという実績があり、長期投資を前提とするならば、結果の予測の重要性は低いと言えそうです。

日本においても、日本銀行の政策変更や衆議院選挙の結果による市場予測がされてきましたが、短期的なブレはあっても、調整局面はさほど長くは続かなかったという経験則があります。

タイミングを計ることのリスク

〇情報のタイムラグ

既に市場に織り込み済の情報である可能性が高く、正しい投資判断が難しくなるリスク

〇バイアスの影響

メディア報道には特定の立場に基づいた報道も含まれており、誤った判断を下すリスク

〇過度な感情的判断による投資行動

センセーショナルな危機感を煽るような報道をすることが多く、投資家が冷静さを欠いて行動するリスク

資産運用を成功させる為の重要な『要素』

長期投資で成功するためには、相場を予測する必要はありません。メディアの情報をもとに投資タイミングを計ることは困難であり、正しい投資行動を取れなくなるリスクがあります。

メディアの情報（ノイズ）に惑わされることなく、投資行動を継続することで、長期投資の勝率を上げることができます。

ご心配な場合は青山フィナンシャルサービスがサポ―ト致しますので、ご相談ください。